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段級の目安/アマ最高峰は八段、
スタートは10級?

 

 将棋の強さを表わすものとして段と級があります。当然、プロとアマでは基準が異なり、アマの場合は最高峰が八段、将棋の駒の動かし方を完全に覚えた入門段階は10級とされています。ここでは「アマ八段はどれくらい強いのか?」、そして「将棋の駒が正しく動かせれば本当に10級なのか?」ということについて考えてみましょう。まずは最高峰の段位の問題からです。

七段はアマ竜王戦・名人戦優勝者のみ。八段はそれ以上

 将棋の段位の認定は日本将棋連盟やそこに所属するプロ棋士が行います。アマ七段と八段の称号は、アマ棋戦において次のような実績を上げた選手のみに免状が与えられます。

・アマ八段 アマ竜王戦に3回優勝(棋力は奨励会三段~プロ四段程度とされる)
・アマ七段 アマ名人戦または竜王戦に優勝(棋力は奨励会二段~三段程度とされる)

 どんなに強くても、たとえ最高峰の八段氏を破ろうとも、上記全国棋戦で優勝しなければ七段にはなれません。次に、アマ六段~五段には、同様に全国大会の成績を基にした段位の基準があります。

・アマ六段 アマ全国大会優勝レベル。奨励会初段〜二段程度。
・アマ五段 アマ全国大会準優勝レベルで、優勝する力がある。奨励会3〜1級程度。

アマ・トップクラスの段位と、世間相場の段位との乖離

 上の「アマ五段」を基準にすると、アマ四段は「県代表クラス」ということにならざるを得ません。しかし、それでは世間相場の段位と著しいズレが生じるのは必然です。

 プロ養成機関である奨励会に入会するための試験(対局中心)を受けるには、アマ四段以上の力が必要だと言われています。しかし、巷で「アマ五段」で通用している子供たちでさえ、奨励会の試験対局で次々と敗退していく現実があります。

 つまり、将棋道場や各種将棋サークル内での「五段」や、将棋連盟の教室やウェブサイトなどで認定される「五段」は、上記の「全国大会準優勝レベル=奨励会3〜1級程度」とはほど遠い棋力だということです。でも、その「弱いほうの五段」は平均的なアマ初段に対して、飛車落ちで勝ち越す力を持っているのです。

 「アマ最高峰=八段」の基準を厳格に適用すると、巷の有段者の多くは「級位者」になり下がってしまうわけです。それでは初段前後で楽しんでいる将棋ファンは、やる気を失うでしょう。すでに段位の免状を持っている人の気持ちはどうなるのでしょうか…? そんなわけで、「段位の二重構造」とも言うべき矛盾は、八段を上限とする限り永久に解消できないのです。

「ルールを覚えれば10級」は破綻。本当は20級?

 

 「将棋の級は10級からスタートする」というのが、半ば常識となっている基準です。駒の動かし方を完全に覚え、大まかなルールを知った後はいよいよ実戦に入りますが、この瞬間から「10級」だというのです。

 でも、多くのスポーツや頭脳ゲームでは、「同じスタートラインに立った」としても、その時点ですでに大きな個人差があるということは、暗黙の了解事項です。物事ののみ込みが早く、頭脳ゲームのセンスに優れた人なら、スタート時点が10級でもよいかもしれませんが、初段に二枚落ちの「7級レベル」になるにも、それなりの経験と努力が必要な将棋は、そんなに甘いものではありません。

 参考 駒落ちのルールと手合割、心がまえ

 そこで、近年はスタートラインを20級とする考えが浸透してきました。それなら、将棋環境とセンスに恵まれた人は、あっという間に10級の壁を乗り越えてしまうでしょう。

 ちなみに、お隣の囲碁界では、「ルールを覚えて30級」と言われていました。碁の形になるのは、初段にハンデ7子の「7級レベル」ですから、スタートラインからは遠い道のりです。それでも人によっては、実戦対局で判断すると30級にはほど遠く、40級くらいになってしまう人もいるくらいです。

対戦アプリの世界は20級からスタート

 「スタート時10級、アマ最高位は八段」のしがらみから解放された、将棋オンライン対戦アプリの世界ではどうでしょうか。「将棋ウォーズ」の場合、20級からスタートして最高位の十段まで30段階に分かれています。

 これまでのアマの段級18段階と比べると、アプリはかなり小刻みになっています。20級からのスタートのため、級位者には厳しい認定で、特に初心者になるほど従来(巷の級位)よりも下位になります。一方、有段者はアマ初段~二段がアプリでは初段程度になり、三段から少しずつ評価が高くなっていきます。最高位を十段まで引き上げた効果で、高段者の二重基準が解消されています。


 将棋の段級は自分の属する団体・グループなどによって基準が多少異なる現実は避けられません。3級の人が、別の場所では2級になったり4級になったりするのは仕方のないことです。対局数が多くなれば、新しい場での棋力のズレは解消されます。

 なお、段級の基準の混乱を避けるため、持ち点が一局ごとに増減するレーティング方式を採用しているところも少なくありません。しかし、それでも団体間の基準のずれは生じますから、あくまで内部での持ち点ということになります。


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