捨て駒あざやか3手詰問題
5手詰のあとは再び3手詰問題です。でも、今度の3手詰はたぶん、ほとんどの方が前ページの5手詰よりもかなり難しいと感じるはずです。
それは1手目の選択肢と、それに対する王方の選択肢がこれまでよりも多いからです。しかも、正解の1手目は、「こんな手はないだろう」と思う鮮やかな捨て駒だったりもします。たったの3手ですが、繰り返しチャレンジして、読みと直感力を鍛えてください。
ちょっと手こずる三手詰問題7問
〔ヒント〕
第6問までは初手に駒を捨てます。鮮やかに決めてください。
第7問は第1手が空き王手。6四の角をどこに移動するかが問題。
★後手の持ち駒は「残り駒全部」です。 ★解答は下段(第7問の下)
第1問 |
第2問 |
第3問 |
第4問 |
第5問 |
第6問 |
第7問 |
大駒やとどめに使う金などををタダで捨てるのは、勇気が要ります。あらゆる変化を読み切ったつもりでも、読みに落とし穴があるかもしれません。でも、捨て駒は将棋の醍醐味(だいごみ)です。繰り返しチャレンジして、捨て駒を恐れないようになってください。 |
【解答】
第1問・正解 ☗6三桂、☖同馬、☗4二香成まで3手詰
☗6三桂の捨て駒は、☖同馬とつり出して、4二の地点の馬のききをそらすのが目的でした。
第2問・正解 ☗3五飛、☖同玉、☗4五龍まで3手詰
初手☗6四飛は☖2五玉と逃げられ失敗。☗4五龍も☖2玉王、☗4三龍、☖1四玉まで、やはり失敗します。正解の☗3五飛に☖2三玉と逃げれば☗1二龍まで。
第3問・正解 ☗6三銀成、☖同玉、☗5二角成まで3手詰
二手目☖同金も☗5二角成で詰んでいます。初手☗6一銀成は、☖5三玉から4四に逃げられて失敗です。また、☗7二桂成も☖同玉、☗8二金、☖6二玉でうまくいきません。
第4問・正解 ☗6三金、☖同金右、☗7二銀成まで3手詰
2手目の☖同金右で、☖同金左もやはり☗7二銀成。☖同玉なら☗7二馬で詰みます。初手☗7二馬は☖8四玉、☗7二銀成は☖6三玉と逃げられて失敗です。
第5問・正解 ☗6三金、☖同馬、☗4四角まで3手詰
☗6三金と金を捨て駒ぶ使うのがこの場合はうまい手で、☖同銀には☗6二角、☖同馬には☖4四角が決め手となります。初手☗4三金は、☖6二玉、☗5二龍、☖7三玉となり、この後、王手は続けられますが詰みません。
第6問・正解 ☗8七金、☖同玉、☗8五龍まで3手詰
☗8七金は入玉を助けるような手ですが、同玉と取らせて☗8五龍(何と歩の頭)があざやかです。龍と角の両王手のため、同歩とは取れません。☗8七金に☖同金は☗9五龍です。
※入玉とは、玉が敵陣の安全な場所に入り込み、詰まない状態になることです。
第7問・正解 ☗3七角、☖1三玉、☗1二金まで3手詰
初手☗3七角で飛車の空き王手。☖1三王で☖3五玉なら☗3六金まで。初手☗4六角でも同じようですが、今度は☖1五に逃げられます。続いて☗1四飛は☖2六玉と歩を取られて、もう捕まりません。正解の☗3七角は、この☖2六玉を防いでいるのです。