将棋の目的と初歩的なルール
目的は相手の王を詰ますこと/王手、詰み、投了について
将棋の目的は勝つこと、つまり相手の王を取ることです。将棋を始めたばかりの人が2人で対戦すると、自分の王が次に取られる状態(これを「王手」という)になっていても気づかないことがあります。王手がかかれば必ず取られるのを防がなければなりません。
そして、どんな手段を講じても次に王がとられてしまう状態になると(これを「詰み」という)、初めて勝負が決まるわけです。
実際の対局では王がとられるまで指すことはなく、自分の王が「詰み」になるか、あるいは「もう勝ち目がない」とあきらめた時に、「負けました」と認めることによって、勝敗が決まります。王が完全に詰んだ状態になる前に降伏することを「投了」といいます。本当はまだ勝ち目があるのに投了してしまった場合でも、一度「投了」の意思表示をしてしまったら、負けはくつがえりません。
将棋のルール1(初歩の初歩)
将棋のルールは、駒の動かし方を知ってからでないと説明できないことも多いのですが、ここでは最低限のごく当たり前のルールをまとめておきます。
1.一手ずつ交互に、駒の動かし方のルールに従って駒を動かします。 2.一つのマスに1個しか駒は存在することができません。 3.相手の駒の置かれた場所に駒を動かすと、その駒を取ことができます。取った駒は盤上から取り除いて、駒台に乗せます。 4.相手から取った駒は、自分の手番のときに盤上に自由に打つことができます。 5.自分の番のときは必ず、一つだけ駒を動かす(将棋では指すという)か、駒台の駒を1個だけ打つかしなければならない。二手連続指すことや、パスすることはできません。 6.相手の王将を取れば勝ちです。その前に相手が投了の意思表示をすれば、やはり勝ちです。 |
将棋の魅力は駒台にあり
取った駒の再利用ルールがあるのは日本将棋だけ
どの将棋も、王(キング)またはそれに類する駒を詰ますと勝ちになるというルールは同じで、駒の動かし方にも似た要素があります。それもそのはず、それらの将棋は元々、古代インドで戦争をモデルにして作られた4人制の将棋すごろくが、共通のルーツだからです。そのすごろく将棋は2人制(将棋の原型)となって東西に伝わり、それぞれが独自に発展しました。
その中で日本の将棋だけは、他の将棋にない独特のルールを持っています。それは上の「ルール3、4」にあるように、相手の駒を取ったらそれを自分の駒台に置き、好きな時にその駒を盤上に利用することができる点です。このルールを編み出したことによって、日本将棋は奥深くて魅力的なボードゲームとして発展してきたのです。将棋は囲碁と並んで、世界一の頭脳ゲームといってよいでしょう。
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