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 攻めは飛車角銀桂/囲いのいろいろ

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攻めは飛車角銀桂/囲いのいろいろ

 

 前ページ「王の囲い方は金銀3枚で」に続いて、今度は攻めの駒です。誰にも教わらなくても、飛車と角が攻めに強いということは自然に気がつくと思いますが、それに加えて銀桂と何枚かの歩が敵陣に攻め入る上で大事な駒です。

 将棋の定跡では王の囲いと共に、この飛車角銀桂でいかに理想的な攻めの形を作るかが大事です。どんなに強力な駒でも、将棋は交互に指すゲームですから、一つだけではなかなか攻めはうまくいきません。飛車角という大駒に、銀桂という小駒が加わって、ともに連携して戦っていくことが勝利につながるのです。

 【1図】
矢倉戦法

1図 プロの相矢倉でよく見かける戦型の一つです。先手の「3七桂・4六銀戦法」に対して、後手は「棒銀戦法」で対抗しています。今の段階ではこの定跡を理解するのは難しく、覚えても意味がないのですが、注目してほしいのは先手・後手とも左側を矢倉に囲い、右側で攻めの形を作っています。そして、攻撃の矛先はお互いの矢倉に向いています。

 先手の陣形は、飛車が遠く相手の王をにらみ、銀が前線に出て飛車に連動しています。その銀のななめ後ろには角がつながっており、また3七には桂も跳ねています。攻撃のかなめ「飛角銀桂」が一丸となって、相手の矢倉を崩すための準備を進めているのです。

 一方、後手のほうも飛角銀が攻めの形を作り、桂はまだ跳ねていないのですが、9四歩と突いて銀と一緒に端のほうから攻めようとしています。棒銀戦法の場合は、飛車の側にいる香も有力な攻め駒となります。

 以上のように、一部の特殊な定跡を除けば、序盤は王を金銀3枚で守り、飛車角銀桂で攻めの形を作るというのが基本となっています。こうした将棋のセオリーを覚えておくと、上達が早まります。

 いろいろな王の囲い方

 美濃囲いと舟囲い

2図 先手が居飛車、後手が振飛車(ふりびしゃ)の時によく現れる囲い方の形です。振飛車とは、飛車を最初の位置から主に左半分(後手側の場合は1筋から5筋)に移動させる戦法です。お互いに飛車とは反対側に王を移動して、囲いを作ります。

美濃囲い(みのがこい)=図の後手(向こう側)
 振飛車をした後手側の陣形につけられた名前で、横からの飛車の攻めに強いのが特長です。

舟囲い(ふながこい)=図の先手(手前側)
 相手が振り飛車でやってきたとき、急戦を視野に組む囲いの一つで、図はその発展形です。同じ金銀3枚でも、美濃囲いと比べると、横からの攻めに弱いのですが、手数がからないので早く攻めの形が作れます。


 【3図】

3図 これも後手の振り飛車ですが、お互いに2図よりも強力な王の囲いを選んでいます。

銀冠(ぎんかんむり)=図の後手側
 図2の美濃囲いから駒組みが進んだもので、上部に強い形になっています。その分、横からの攻めは美濃囲いより弱くなっています。

居飛車穴熊(いびしゃあなぐま)=先手側
 図のように、香のいたところに玉が引っ込んで、金銀3枚で固める囲いを穴熊といいます。もともとは振飛車側の戦法だったのですが、それに対抗する形で居飛車穴熊が研究されました。図は攻めの駒(右銀)まで守りに加わって、史上最強の囲いとなっています。


 
 以上、「王の囲いは金銀3枚、攻めは飛車角銀桂」の説明として、いろいろな図を紹介しましたが、今の段階で無理して覚える必要はありません(組み上がるまでの手順が難しい)。ただ、居飛車か振り飛車か、「攻めの形によって、王の囲い方が違う」ということを理解しておけば十分です。



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